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野菜・果物の健康維持機能に関する研究動向

2. 主な野菜の生理機能

f. さいごに

ヒトを対象とした疫学研究、介入試験、臨床試験、さらには動物対象の研究から、野菜および野菜に含まれている成分には様々なはたらきがあり、ヒトの健康に非常に有益であることが科学的に明らかになってきました。しかし、一方ではある種の野菜にはアレルギー物質アルカロイドなどヒトの健康にマイナスに作用する成分も含まれています。非常に特殊な例ですが、若い女性がダイエットの為に2年間かぼちゃ以外のものは食べないで肝臓に障害がでたという研究報告もあります。特定成分の過剰摂取による過剰症や他の栄養成分の摂取不足による欠乏症などの理由が考えられます。このように野菜でも偏った食べ方をすると健康に負の影響を及ぼします。したがって健康のためには数多くの野菜をその生理機能を意識しバランスよく摂取することが重要です。

まとめ
分類野菜名主な含有成分生理機能
葉茎菜類アスパラガスカロチン、VB1、VB2、亜鉛、銅、食物繊維腸内環境改善
アーティチョーク食物繊維、VC、カリウム抗酸化、脂質改善
カリフラワーVC、VK、イソチオシアナートエストロゲン関連、ガン予防
キャベツVC、VK、イソチオシアナートエストロゲン関連、ガン予防
ブロッコリーリン、鉄、カリウム、亜鉛等
VB1、VB2、VC、VE、ルテイン、イソチオシアナート、食物繊維
エストロゲン関連、ガン予防
クレソンカロチン、VC抗酸化、大腸ガン予防
チコリーフラクタン腸内環境改善、骨代謝
セロリカロチン胃ガン、大腸ガン予防
レタスカロチンガン予防、抗酸化(新鮮なもの)
果菜類トマトカロチン、リコピン、VC、セレンガン予防、免疫、抗酸化
とうがらしカロチン、VC、 カプサイシンエネルギー代謝、消化管通過時間短縮
ピーマンVC、VP、カロチンガン予防
根菜類ショウガカリウム、亜鉛抗凝血作用(効果あり・なし)、腸機能、吐き気(つわり)の軽減
玉ねぎ硫化アリル、ケルセチン抗酸化、抗血小板凝集
ニンジンカロチン、カリウム、アストラガリンガン予防、整腸作用
ニンニクリン、カリウム、亜鉛、銅、VB1、VB2、硫化アリルガン予防、抗菌作用(ミュータンス連鎖球菌)、薬物代謝、脂質改善(効果あり・なし)
豆類大豆VB1、VB2、大豆サポニン、レシチン、 イソフラボン(ゲニステイン、ダイゼイン) 胃ガン予防、前立腺ガン予防、脂質代謝改善(効果あり・なし)、骨代謝(効果あり・なし)、更年期症状改善などエストロゲン関連(効果あり・なし)、血圧低下、グリセミックコントロール、腸内環境改善、炎症関連
落花生VB1、VB2、VE、ナイアシン脂質改善
エンドウ豆食物繊維耐糖能
生理機能を有する主な野菜または機能成分を含む野菜
生理機能生理機能を有する主な野菜または機能成分を含んでいる野菜
抗菌活性バジル
抗酸化作用玉ねぎ、トマト、ニンニク(+−)、バジル、大豆、レタス、アーティチョーク
免疫系への作用いんげん豆、しそ、トマト、大豆
血小板への作用ショウガ(+−)、玉ねぎ、ニンニク
脂質代謝改善大豆(+−)、チコリー、トウモロコシ、ニンニク(+−)、ニガウリ、ラッカセイ、アーティチョーク
肥満予防いんげん豆、とうがらし、大豆
ホルモンへの作用キャベツ、大豆(+−)、ブロッコリー
ガン予防カリフラワー、キャベツ、クレソン、ケール(+−)、セロリ、大豆、玉ねぎ、チコリー、トマト(+−)、ニガウリ、ニンジン、ニンニク、ピーマン、ブロッコリー、ほうれん草(+−)、芽キャベツ、リーキ(+−)、レタスなど
腸内環境改善・整腸作用腸機能アーティチョーク、アスパラガス、いんげん豆、エンドウ類、ショウガ、玉ねぎ、チコリー、とうがらし、なばな、ニンジン など
薬物代謝カリフラワー、キャベツ、クレソン(+−)、玉ねぎ、ニンジン、ニンニクなど
骨代謝大豆(+−)

ヒトまたはラットを対象とした研究の結果をまとめたもの
(+−):”影響有り・無し” 両方の報告があるもの

(文責 江頭祐嘉合)


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