健全な食生活における野菜・果物の重要性
野菜や果物が私たちの食生活に欠かすことができない食品群であることは、多くの方々がすでによくご存じのことと思います。でも毎日どのくらい食べるのが望ましいのか、自分は望ましい量を食べているのか、なぜ野菜や果物を食べる必要があるのか、皆さんご存じでしょうか。このホームページではそんな疑問にお答えするために構築しました。
最初の囲みの数字は健康のために摂取するのが望ましい野菜、果物の1日当たりの目標量を示しています。野菜では350g、果物では200gです。ところが実際の摂取量は野菜では70gくらい少なく、果物では80gくらい少なくなっています。実際の野菜摂取量では昨年より8g減っています。果物はほとんど変化はありません。
野菜・果物の機能
- ビタミンやミネラルの供給
- カロリーや脂肪が少ないので、肥満予防につながる
- 様々な機能性成分を含んでいるので、各種疾病のリスクを低下させる
なぜ野菜や果物が重要かということになると、ちょっと分からないという方もいらっしゃるかもしれません。上の2段目の囲みに簡単にまとめてみました。メタボリックシンドロームや肥満が問題となる現代ですから、カロリーが低くそうな野菜は太らない食品かもしれないということは想像できる方は多いでしょう。野菜はビタミンやミネラルが多いかもしれないと考える方がおられれば、いずれも正解です。でも野菜の機能はそれだけではありません。
果物については、カロリーがあって、食べ過ぎると太ると恐れている人はいらっしゃいませんか。果物だけを大量に食べると問題かもしれませんが、りんご1つくらいは食べて頂きたいものです。最近の研究では果物をたくさん食べる人は健康状態がいいという結果が多くの研究で発表されています。
このホームページでは野菜や果物を食べることが私たちの健康とどう関係しているかを明らかにしたいと考えています。そのために根拠となる科学的なデータをご紹介しています。すでにこのホームページを開設してから7年の歳月がすぎました。毎年新しいデータを追加したり、置き換えたりしています。多くの方々にこのホームページをご覧いただいていますが、今年も新たなデータに基づいて改定いたしました。ぜひ活用していただきたいと思います。また、ご質問がありましたら、食生活情報サービスセンターにお問い合わせ下さい。
この部分の構成は以下のとおりです。関心のある部分をクリックして下さい。詳しい情報をみていただくことができます。
1.野菜・果物の栄養成分と消費実態
日本人の野菜・果物の消費量や摂取量は最近低下を続けています。
野菜や果物の役割はビタミン、ミネラル、食物繊維の大事な給源ですが、それだけではありません。野菜や果物はカロリーや脂肪が少ないことも生活習慣病予防として大事です。さらに最近では野菜や果物に含まれる機能性成分が健康維持、特に生活習慣病予防にも重要な役割を果たしていることが明らかになってきました。
2.1日に推奨される野菜や果物の摂取量
野菜や果物はどのくらい食べるのがよいかは、様々な食生活や健康に関する指針で示されています。これまでの指針では1日に野菜では350g(可食部)、果物では200g(可食部では150g)が推奨されてきました。その根拠となっている指針や野菜・果物摂取を推奨している指針も紹介します。他方、平成17年4月より採用されている「食事摂取基準(2005年版)」の活用編では、野菜や果物摂取量の数字はやや高めに設定されています。また、平成17年には「食事バランスガイド」では副菜のサービング数(皿数)も示されています。