野菜・果物を摂取するときの注意
Q and A
a. 体のどこでどうやって薬の効き目を変えるの?
食物の中には確かに、医薬品に影響して薬の効き目を変えてしまうものがあります。下の図は経口投与された医薬品の体内動態、即ち、体に入ってから消失するまで薬のたどる道筋を示しています。この中で医薬品が食物に影響される場所は5箇所あります。まず、薬が消化管から血液に移行する「吸収」というプロセスです。2番目は「代謝」のプロセスで肝臓が主な舞台となります。ここでは薬物代謝酵素が薬を化学的に不活性化させますが、食物成分のなかにはこの酵素に影響してその不活性化の程度を変えてしまうものがあります。3番目は薬が作用する場所、作用部位周辺です。特に食物成分自身に生理作用がある場合に起こります。この他、循環血液中から体組織全体に薬が広がる「分布」のプロセスや腎臓で起こる尿への「排泄」のプロセスで食物が薬に影響する場合もあります。