野菜等健康食生活協議会事務局は2013年3月31日をもちまして解散いたしました。このコンテンツは、それまでのアーガイブになります。


現在表示しているページ
HOME >疫学研究で見る野菜・果物摂取と健康の関係 >野菜摂取と健康の関係 >メタボリックシンドロームと野菜摂取の関係

疫学研究で見る野菜・果物摂取と健康の関係

1. 野菜摂取と健康の関係

f. メタボリックシンドロームと野菜摂取の関係

2005年、わが国ではメタボリックシンドロームについての診断基準が出され、肥満とくに内臓脂肪蓄積によって生活習慣病が重なることが明らかにされました。一般の方々の間にも関心が高まり、また国民健康・栄養調査にも取り上げられるようになっています。メタボリックシンドロームの診断基準はわが国、WHO,米国では異なっていますが、いずれにしてもこれまで以上に肥満に対する疫学研究が進む気配が顕著です。

2006年にはメタボリックシンドロームと食事パターンの関係についてのレビューが発表されています。野菜や果物摂取との直接的な関係は確認されてはいませんが、野菜や果物、精白しない穀類などを中心とする食事ではメタボリックシンドロームのリスクが低下することが示されています。

2007年になるとメタボリックシンドロームと肥満に関連する疫学研究が急激に増えてきました。ここではその2つを表10に加えています。また、表には加えませんでしたが、子どもの肥満に関連する食事因子や家庭環境などに関する論文も発表されています。両親が肥満である、ファーストフードや果物ジュースやソフトドリンクをよく飲む子どもでは肥満になりやすという研究もありました。成人についても単に食事因子だけではなく、喫煙、教育レベル、家計なども肥満に関連していることが明らかにされています。

表10 メタボリックシンドロームと野菜摂取の関連
研究番号 発表年 研究名 対象者数 観察期間 結果の概要
1(63) 2006年 総説     野菜や果物の多い食事パターンではリスク低下
2(64) 2007年 総説 ベジタリアン
研究:48
  34の研究では非ベジタリアンに比べて体重が低い
3(65) 2007年 観察研究 米国   米国の食事指針から食事パターンから全粒穀物と果物・野菜の摂取増加、総脂肪・飽和脂肪酸の抑制は、ウェスト周囲径、血糖値、TG、血圧などと逆相関
4(66) 2008年 米国人とフランス人の比較 米国4,036人
フランス1,714人
国民調査データの比較 米国:フランス;
BMI; 28.02:25.20
野菜摂取頻度;1.98:2.29

(文責 池上幸江)


↑ PageTopへ ↑

a. 2009年の研究の傾向と注目論文 |  b. 全般的な健康状態と野菜摂取の関係 |  c. がん発症と野菜摂取の関係 |  d. 心臓病と野菜摂取の関係 |  e. 血圧と野菜摂取の関係 |  f. メタボリックシンドローム・肥満と野菜摂取の関係 |  g. まとめ

Copyright(c) v350f200.com All Rights Reserved.