2023年3月3日(金) 開催
5 A DAYオンライン特別講演会 ご報告
演題: 「STEAM教育時代に求められる食農教育
-グリーンでウェルビーイングな社会を目指して」
講師: 東京農業大学 副学長 上岡 美保 氏
[講演サマリ]
ファイブ・ア・デイ協会は3月3日、オンライン特別講演会を開催しました。今回は、東京農業大学の上岡美保副学長に、「STEAM教育時代に求められる食農教育-グリーンでウェルビーイングな社会を目指して」と題し、真の豊かさを実現するイノベーションを起こす、人材育成の課題と解決についてわかりやすく解説いただきました。当日は、会員企業ご担当者や食育講師ら約100名が参加しました。
(以下、講演の一部をご紹介)
●いま求められる人材とその教育
いま求められている人材は、予測不可能な社会のあらゆる課題に対応し、新たな価値やビジョンを創造できる人材、真の豊かさを実現するイノベーションを起こせる人です。従来からの課題である理系人材を増やすことももちろんですが、文系・理系の壁を越えた普遍的知識や能力を備える人材の育成が急務となっています。
●STEAM教育とは
そこで教育界そして経済界が推進しているのがSTEAM教育です。文部科学省によるとSTEAMとは、STEM(Science, Technology, Engineering, Mathematics)に、芸術、文化、生活、経済、法律、政治、倫理等を含めたA(Art)を加え、教科等横断的な学習により実社会での問題発見や解決に生かすことを目指す教育であると定義されています。
●食農教育こそSTEAM教育、究極のアクティブラーニング
私は、農業の生産、加工、流通、消費までの一連の流れ(フードシステム)を軸にした『食農教育』こそが、STEAM教育の最も有効な手法であり、究極のアクティブラーニングだと考えています。
自然の中での農業体験など五感を使う学びは、強く記憶に残り、持続可能な食料生産やエシカル消費、人・自然・地域とのつながりを理解することに役立ちます。同時に、食べることの大事さやありがたさを知るなど、効率的に教育効果が発揮されます。
●連携し、共に次世代の人材育成を
『食農教育』の推進には、自治体や企業、団体、教育機関等が連携する体制づくりが大切です。皆が連携して、地域資源を活かし『食農教育』を実践することで、地域から地球規模に至るまでの食、農、環境の多様な課題の解決につながることが期待されます。それぞれの立場を活かし、共に、次世代の人材育成に貢献して、豊かな未来を創造しましょう。
お問合せ
一般社団法人ファイブ・ア・デイ協会 事務局
メール: info@5aday.net